第80回記念県美展開催へ向けて
熊本県美術協会は、終戦直後の混乱の中1946昭和21年に、県内美術文化の発展と育成を目的として、20名の有志美術家のもと創設されました。
その年の12月には、第一高等女学校講堂で第1回展を開催し、その後も熊日ホール、大洋、鶴屋デパートホール、熊本市民会館等会場を移しながら会を重ねて参りました。1976昭和51年には待望の熊本県立美術館が完成し、県美展も31回展を真新しい美術館で開催することができました。さらに2000平成12年からは美術館本館に加えて、分館にも会場を広げて開催するようになり、熊本地震やコロナ禍による美術館閉鎖によって開催断念を余儀なくされたこともありましたが、今年は第80回展を迎える由緒ある美術公募団体です。
現在当協会は日本画、洋画、版画、彫刻、工芸、デザインの6部門で組織されており、会の規模も創立当時とは比較にならないほど大きくなりましたが、その表現意識は常に時代を反映したものであり、個々の作家がそれぞれのテーマを掲げて強い芸術意識を持って創作活動に励んでいます。
今回は「第80回記念県美展」と称して県立美術館の本館、分館同時開催で、さらに「玉名巡回展」を本展終了後、玉名市民会館にて開催いたします。
本展は一般と会友の入選入賞作品191点そして会員作品159点の総数350点を展示し、巡回展は一般入賞全作品に会員作品の一部を加えた、本展の3分の1ほどの作品を展示いたします。
これからも益々、熊本県の美術界高揚に貢献して参ります。今後とも、県美展へのご出品、ご高覧のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
2025 令和7年9月
熊本県美術協会会長 緒方 信行