第79回県美展開催へ向けて
熊本県美術協会は、終戦直後の混乱の中1946年(昭和21年)に県内美術文化の発展と育成を目的として、20名の有志美術家のもと創設されました。その年の12月には第一高等女学校(現、熊本県立第一高等学校)講堂で第1回展を開催し、その後も熊日ホール、大洋、鶴屋デパートホール、市民会館等会場を移しながら回を重ねて参りました。1976年(昭和51年)には待望の熊本県立美術館が完成し、県美展も31回展を真新しい美術館で開催することが出来ました。更に2000年(平成12年)からは美術館本館に加えて、分館にも会場を広げて開催するようになり、熊本地震やコロナ禍による美術館閉鎖によって開催断念を余儀なくされたこともありましたが、来年は80回展を迎える由緒ある美術公募団体です。
現在、当協会は日本画、洋画、版画、彫刻、工芸、デザインの6部門で組織されており、会の規模も創立当時とは比較にならないほど大きくなりましたが、その表現意識は常に時代を反映したものであり、個々の作家がそれぞれのテーマを掲げて強い意識を持って創作活動に励んでいます。
今回は熊本県立美術館本館・分館同時開催で、作品は一般と会友の入選、入賞作品183点そして会員作品132点の総数315点を展示しております。今後とも県美展へのご出品、ご高覧のほどよろしくお願い申し上げます。
2024年(令和6年)9月
熊本県美術協会 会長 緒方 信行