ごあいさつ

 熊本県美術協会は終戦直後の混乱の中、1946年(昭和21年)に県内美術文化の発展と育成を目的として、20名の作家によって創設されました。そしてその年の12月、当時「藪の内」の地にあった第一高等女学校(現、熊本県立第一高等学校)講堂で第一回展を開催し、その後熊本師範、熊日ホール、大洋、鶴屋デパートホール、市民会館等々会場を移しながら回を重ねて来ました。1976年(昭和51年)には待望の熊本県立美術館が完成し、県美展も31回展を真新しい美術館で開催することが出来ました。更に2000年(平成12年)からは美術館本館に加えて、分館にも会場を広げて開催するようになりました。
 また、2016年(平成28年)4月に起きた熊本地震では県立美術館も大きく被災し、第71回展は開催断念を余儀なくされました。第72回展は展示スペースを変更して開催にこぎつけ、第73回展でようやく従来のかたちでの開催に至りました。
 現在、当協会は日本画、洋画、版画、彫刻、工芸、デザインの6部門で構成されており、会の領域も規模も創立当時とは比較にならないほど大きくなりましたが、その表現意識は常に時代を反映したものであり、それに沿って個々の作家がそれぞれのテーマを掲げて制作活動をすることにあります。
 さて、昨年はコロナ禍のなか、第75回県美展をやむなく中止することとなりました。
 本年の第76回県美展につきましては、コロナ感染症の収束がなかなか見通せない状況にあり、関係者の中には高齢者も多く、安全面を考慮すれば例年通りの計画で実施することは困難という結論に至りました。会議等の開催もむずかしい中、役員会及び常任委員会を開催し、種々検討の結果、できる限りの感染症対策を講じつつ、安全な展覧会を開くことを第一義として、実施要項も変更して第76回県美展を開催する運びとなりました。
 なお、出品作品の制限、搬入日の変更、審査員数の制限、役割分担等部門ごとの違いもありますので出品規定ご確認ください。
 また、全体の授賞式、県美パーティー、県美トーク等は今回中止ることと致しましたので併せてご了承ください。
 未曾有の新型コロナ禍下という状況での諸決定をご理解いただきますとともに、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。

会長 小林 孝夫